このような悩みを解決いたします。
本記事内容
- 今後は自主管理大家さんが家賃保証会社を選ぶべき
- 不動産会社さん任せの家賃保証会社利用は危険
- 家賃保証会社によってやり方・考え方は異なる
本記事信憑性
「自主管理大家さんも直接代理店登録をして家賃保証会社を有効活用しましょう!」実は自主管理されている大家さんでも直接、家賃保証会社は利用できるんです。
今、多くあるケースが大家さんも不動産会社さんへ任せっぱなしで家賃保証会社を利用しています。万が一、家賃滞納や今後の進め方を家賃保証会社と打ち合わせする場合は代理店登録している不動産会社と家賃保証会社がやり取りします。
こうなると賃貸人である大家さんへ情報が入ってくるのが遅くなりますし、中には「早期対応が必要だった…。」と後悔することも。
又、大家さんをよそに勝手に家賃保証会社と不動産会社で話し合いが行われて方針が決まっていくのを、ご自身に当てはめるならどう思うでしょうか?
今回は、自主管理大家さんが家賃保証会社と直接やり取りすることで得られるメリットを解説していきます。
自主管理大家さんがみずから家賃保証会社を選ぶべき!
自主管理されている大家さんで家賃保証会社の利用はおそらく不動産会社まかせにしているのではないでしょうか?
賃貸経営のノウハウを日々発信されている「オーナーズ倶楽部」さんの記事中でも
オーナー自身も保証内容だけではなく、保証以外のサービスも含めた総合的な視点で、保証会社を利用するかを自分で選ぶことを考えなければならないフェーズにきているといえるでしょう。
不動産会社が利用しやすい家賃保証会社と賃貸人である大家さんが利用しやすい家賃保証会社には大きな差が生まれています。
不動産会社が利用しやすいと感じている家賃保証会社
今まで1000社以上の不動産会社さんと私自身も接してきましたが、特に賃貸仲介会社さんが家賃保証会社に求めていることは非常にシンプルです。
- 安い
- 審査ゆるい
- 審査早い
これだけです。
決して不動産会社さんが求めていることを全否定するつもりはありませんが、大家さん目線で見たらどうでしょう?
私が自主管理している大家の立場であれば、
保証内容の充実さも然り
- 外国籍の方向けの保証サービス
- 入居者募集などの周辺サービス
- 自主管理のオーナー向けサービス
又、審査面でも
誰でも審査に通すゆるい家賃保証会社より、しっかりした基準・データー照合で優良な入居者を確保する
このような考えで安心・安全な賃貸経営を実現したいと思いますし、これらを有している家賃保証会社を是非、利用したいと考えます。
勿論、所有している賃貸物件によって考えは変わりますが、基本的な考えについては方針としてもっておきたいですね。
不動産会社さん任せの家賃保証会社利用は後で後悔することに
家賃保証会社を大家さんが利用するメリットとして毎月の家賃が保証され、万が一の時にも督促が不要になる点が大きく周知されています。
ここに、
- 賃借人(入居者)が支払うべき退去精算費用(原状回復費用)
- 入居者の居座りなどにより裁判になった場合も、弁護士の手配、訴訟費用まで保証会社が保証してくれる。
- 夜逃げ等の場合、残留物の撤去・保管・廃棄作業と費用負担まで保証会社が保証してくれる。
いわゆる家賃の保証以外にも各保証会社はサービスを充実させている点が挙げられます。
しかし、こう言った家賃保証会社のサービスは各保証会社によってそれぞれ異なってしまう点を理解しておかないといけません。
家賃保証会社の原状回復費用の保証
現在ではほとんどの家賃保証会社で原状回復費用の保証が付帯されています。
具体的には賃借人が認めたものに限り家賃の1ヶ月〜3ヶ月分の原状回復費用を保証するものとしています。ここで注意しなければならないのが家賃保証会社によってもこの原状回復費用の幅に大きな差がついてくることです。
仮に6万円の家賃で賃借人による原状回復費用の不払い(18万円)が発生した場合
A家賃保証会社 ※家賃の1ヶ月上限で立替可
立替可能額/6万円
-12万円は大家さんで自主回収
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B家賃保証会社 ※家賃の3ヶ月分上限で立替可
立替可能額/18万円
大家さん負担なし。
こう考えると大家さんのキャッシュフローにも大きく影響されてくるのがおわかりではないでしょうか。
又、前項でお話しした賃貸仲介会社さんが家賃保証会社に求めるものは
- 安い
- 審査ゆるい
- 審査早い
です。
「原状回復費用がどこまで出る?」は基準に入っていないことを大家さんは今後認識していかなければなりません。
弁護士の手配、訴訟費用についても家賃保証会社によって異なる
基本的に累計家賃の未払いが3ヶ月に満と、各家賃保証会社が弁護士の手配し明け渡し訴訟を提起します。
勿論、大家さんの費用負担なしで進みますので、ここに実質のデメリットはありません。しかも、訴訟期間中の家賃も保証されますのでキャッシュフローは安定します。
しかし、家賃保証会社目線でみるとどうでしょう?
弁護士費用、訴訟費用、毎月の家賃保証、明け渡しが完了した後の原状回復費用など…。最初に家賃の50%くらいをいただいているだけと考えれば出費が大きすぎます。
このことから中には正式な手続きを取らないで明け渡しを完了させてしまい保証を終了させる家賃保証会社もあります。
後々のトラブルを考えれば、きちんと対応してくれる家賃保証会社を利用すべきでしょう。私の方でおすすめするのが、家賃債務保証事業者協議会に加盟している保証会社です。
家賃債務保証事業の健全な発展と普及を通じて、貸主の不動産経営の安定化と、借主への住宅供給の円滑化を図るために、平成18年7月、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の内部組織として発足
トラブル発生時には最終的に賃貸人である大家さんへ被害が及ぶ可能性も十分にあります。現在、家賃保証会社を利用の自主管理大家さんは、不動産会社さん経由で利用されている保証会社を一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
夜逃げ等の場合に残留物の撤去・保管・廃棄作業と費用負担では家賃保証会社とトラブルになることも
夜逃げ等が発生した場合に、残置物の撤去作業、費用を保証する家賃保証会社は大家さんに対して多大な手助けができていると思います。
私自身、大家さんご自身で対応しなければならない場合はお部屋の明け渡しから次に貸すまでに50万円〜100万円の費用を費やしたと聞くほどです。
しかし、ここでも注意が必要です。
何をもって夜逃げと判断するか?
正直、ここでも家賃保証会社は無駄な明け渡し訴訟にて費用と労力を費やすことを嫌います。できれば、大家さんにも夜逃げと早期に判断してもらい、明け渡し訴訟なしでお部屋の退去完了を目指したいと言うことです。
中には、繁忙期中の人が動く時期にお部屋の明け渡しを完了し、早期に次なる入居募集を募りたい考えの大家さんもいらっしゃいます。私が14年間見てきた中でも大きなトラブルになったことはありませんが、今後はわかりません。
もしかしたら入居者さんがふらっと帰ってきて、家財を処分されたことによる訴えを起こしてきた場合は大家さんの分が悪いでしょう。
最低でも
- 残置物の撤去に伴う責任所在
- 家賃保証会社が夜逃げと判断するまでの交渉履歴
この2点はしっかりと確認してから判断するようにおすすめします。
まとめ:自主管理大家さんも不動産会社に任せずにみずから利用しよう!
不動産会社に任せてばかりではなく、自主管理されている大家さんみずから家賃保証会社を選び・利用してみましょう。
今後の家賃保証会社選定は入居者にとってメリットある付加価値も付けていかなければ、入居促進に影響することも、そう遠くはないでしょう。
決して手間に思わず、みずからの物件にあった有効活用法で満室経営も実現できますよ!