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70代・80代でも借りられる賃貸の探し方・完全ガイド

保証会社OB・15年の現場経験をもとに執筆

「70代・80代の親の引っ越し先が見つからない」「何件も断られて途方に暮れている」――そんな声は、保証会社にいた頃から今も変わらず聞こえてきます。高齢者が賃貸を借りにくい現実は確かにあります。しかし、正しい方法で探せば、70代・80代でも賃貸を借りることは十分に可能です。この記事では、実際に使える具体的な方法を順番にお伝えします。

高齢者が賃貸を借りにくい「本当の理由」

まず現実を正確に理解することが大切です。高齢者が断られる理由は「年齢差別」だけではありません。大家さんや管理会社が懸念しているのは、主に以下の3点です。

懸念点 大家さんの本音
孤独死リスク 発見が遅れると原状回復費用が数百万円になるケースがある
収入の不安定さ 年金収入は安定しているが、額が少ないと家賃比率を満たせない
緊急時の対応 体調急変・認知症進行時に誰が対応するか不明

保証会社の審査では「高齢者だから落とす」というルールはありません。ただし「何かあったときに対応できる人がいるか」は必ず確認します。子どもや親族の連絡先、身元引受人の有無が整っているだけで、審査担当者の判断が大きく変わります。

70代・80代でも借りられる4つの方法

断られ続けている場合、探し方自体を変える必要があります。通常の賃貸市場だけで探すのではなく、以下の4つのルートを組み合わせることが重要です。

方法 1
高齢者向けの物件・保証会社を扱う不動産会社を選ぶすべての不動産会社が高齢者の入居に積極的なわけではありません。「高齢者歓迎」「シニア向け」を明示している不動産会社や、居住支援法人と連携している不動産会社に相談することで、断られる確率が大幅に下がります。
方法 2
独立系の保証会社を使っている物件を優先する保証会社には「信販系」と「独立系」があります。信販系はクレジット履歴を参照するため、高齢者には厳しいことがあります。一方、独立系の保証会社は書類と緊急連絡先が整っていれば比較的通りやすい傾向があります。不動産会社に「独立系の保証会社を使っている物件を探してほしい」と明示して依頼しましょう。
方法 3
セーフティーネット住宅を活用する国が整備した「住宅セーフティーネット制度」に登録された物件は、高齢者の入居を拒まないことが条件です。通常の賃貸市場では断られてしまう方でも、この制度の登録物件であれば借りられる可能性が高くなります。
方法 4
居住支援法人に相談する居住支援法人は、住まいの確保に困っている方を無料でサポートする公的機関です。物件探しから入居後のフォローまで対応してくれるため、高齢者の住まい探しに特に有効です。

セーフティーネット住宅を活用する

住宅セーフティーネット制度は、2017年に国が整備した制度です。高齢者・低収入者・障害者など「住まいの確保に配慮が必要な方」を対象に、民間の賃貸住宅を活用して支援する仕組みです。

セーフティーネット住宅の特徴

  • 登録物件は「入居を断らない」ことが条件になっている
  • 全国の物件を国土交通省のシステムで検索できる
  • 自治体によっては家賃補助(家賃低廉化補助)が受けられる
  • バリアフリー改修への補助制度もある

物件の探し方

国土交通省が運営する「セーフティネット住宅情報提供システム」で、都道府県・市区町村・家賃・間取りなどの条件を指定して検索できます。

🔍 検索サイトURL

  • セーフティネット住宅情報提供システム:
    https://www.safetynet-jutaku.jp/
  • 「高齢者」にチェックを入れて検索すると、高齢者向け登録物件に絞り込める

⚠️ 注意点

  • 登録物件数は地域によって差がある。都市部は多いが地方は少ない場合もある
  • 「登録物件=必ず入居できる」ではない。審査自体はある
  • 家賃補助は自治体によって有無・金額が異なる。事前に確認が必要

居住支援法人・公的支援を使う

「どこに相談すればいいかわからない」という方には、居住支援法人への相談が最も確実です。

居住支援法人とは

都道府県知事から指定を受けた、住まいの確保に困っている方を支援するNPO・社会福祉法人などです。費用は無料で、以下のようなサポートを行っています。

✅ 居住支援法人ができること

  • 高齢者が借りやすい物件の紹介・仲介サポート
  • 入居審査の際の身元保証・緊急連絡先の代行
  • 入居後の見守り・生活支援サービスの紹介
  • 万が一の際の死後事務手続きのサポート

相談窓口の探し方

居住支援法人は全国各地に存在します。お住まいの都道府県の居住支援法人は、国土交通省のサイトで検索できます。また、市区町村の福祉窓口や社会福祉協議会でも紹介してもらえます。

現場の経験から言うと、居住支援法人が仲介に入った申込は、保証会社の審査担当者も安心感を持って処理しやすいです。「身元が保証されている」という事実は、審査の通りやすさに直結します。一人で物件を探すより、居住支援法人に相談してから動く方が結果的に早いケースが多いです。

申込前に準備すべきこと

どのルートで探すにしても、書類と情報を事前に整えておくことが審査通過の最短ルートです。

必ず準備しておく書類

📋 高齢者の申込に必要な書類チェックリスト

  • 年金証書または年金振込通知書(直近のもの)
  • 直近2〜3ヶ月分の通帳コピー(年金入金の確認用)
  • 身分証(マイナンバーカード・運転免許証など)
  • 緊急連絡先の情報(氏名・続柄・電話番号)
  • 身元引受人の情報(子どもや親族)

子どもが動く場合の注意点

子どもが親の部屋探しを手伝う場合、以下の点を最初から明示することで審査がスムーズになります。

伝えるべきこと なぜ重要か
子どもが連帯保証人になる意思があること 保証会社・大家への安心感が大幅に上がる
子どもの勤務先・年収・連絡先 収入補完として評価される
定期的な訪問・見守りができること 孤独死リスクへの懸念を払拭できる
緊急時の対応者が明確であること 審査担当者が「リスクが低い」と判断しやすい

⚠️ やってはいけないこと

  • 年齢を隠して申し込む(後でトラブルになる)
  • 緊急連絡先を「いない」と申告する(審査が止まる最大の原因)
  • 書類を小出しにする(審査が長引く。一括提出が基本)
  • 連絡に出ない・折返しをしない(連絡性リスクとして不利になる)

まとめ

この記事のポイント

  • 高齢者が断られる理由は年齢だけでなく「孤独死リスク」「緊急連絡先の不明確さ」が主な原因
  • 独立系の保証会社を使う物件を優先的に探すと審査が通りやすい
  • セーフティーネット住宅は高齢者の入居を拒まないことが条件の登録物件
  • 居住支援法人への相談は無料で、審査通過率も上がりやすい
  • 書類・緊急連絡先・身元引受人を事前に整えることが最短ルート
  • 子どもが連帯保証人・緊急連絡先として名前を出すだけで状況が大きく変わる

「高齢だから仕方ない」と諦める前に、探し方と準備を変えることで状況は必ず変わります。具体的な状況でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

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