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高齢の親に賃貸の緊急連絡先がいない場合は?保証会社審査を止めない5つの対策【2026年】

 

高齢の親が賃貸住宅を申し込むとき、緊急連絡先を頼める人がいなくても、そこで部屋探しを諦める必要はありません。

ただし、空欄のまま申し込む、同意を得ずに親族の名前を書く、実際には連絡が取れない人を登録する、といった進め方は避けてください。保証会社や貸主によって認める範囲が異なるため、申込み前に「親族以外・支援者・法人でもよいか」を不動産会社から確認してもらうことが最短ルートです。

先に結論|緊急連絡先がいないときの5つの対策

  1. 申込み前に、緊急連絡先の条件を不動産会社へ確認する
  2. 親族だけでなく、友人・知人・勤務先関係者まで候補を広げる
  3. ケースワーカー、ケアマネジャーなどの支援者へ相談する
  4. 居住支援法人や、法人を認める保証制度・保証商品を探す
  5. 条件が合わなければ、同じ申込みを繰り返さず物件や保証会社を切り替える

この記事の信頼性

筆者は家賃保証会社に15年以上在籍し、複数社で審査・営業・督促・回収の実務に携わってきました。1,000社を超える不動産会社・管理会社・大家さんとの取引経験をもとに、審査書類を止めないための現実的な確認順序を解説します。

本記事は、一般的な保証会社実務と2026年8月22日時点の公開制度をもとにした解説です。緊急連絡先の条件、電話確認の有無、審査結果は、貸主・管理会社・保証会社・保証商品ごとに異なります。個別の契約条件は必ず申込先へ確認してください。

緊急連絡先がいないだけで賃貸審査に落ちるのか

緊急連絡先を用意できないことが、すべての賃貸審査で即否決になるわけではありません。しかし、申込先が緊急連絡先を必須としている場合、候補者が決まるまで審査が進まない、別の人を求められる、対象物件を変更する、といった対応になることがあります。

保証会社で確認されるのは、単に申込書の欄が埋まっているかだけではありません。本人と連絡が取れないときに、状況確認や支援先への連絡につなげられる人・法人なのか、本人の同意を得ているか、電話番号や関係性に不自然な点がないかも確認されます。

重要:緊急連絡先がいないことを隠すより、申込み前に事情を伝えて代替案を確認する方が安全です。事実と異なる申告は、審査停止や契約後のトラブルにつながります。

緊急連絡先・連帯保証人・家賃保証会社の違い

区分 主な役割 家賃等の支払義務 確認ポイント
緊急連絡先 本人と連絡が取れない場合や緊急時の連絡窓口 緊急連絡先として記載されただけで、通常は家賃保証の責任を負うものではない 別途、保証人契約などへ署名していないか確認
連帯保証人 賃借人が負う債務を契約範囲内で保証する 契約に基づく責任がある 極度額、保証範囲、契約期間を確認
家賃保証会社 家賃滞納等が発生した場合に、契約範囲内で貸主へ立替払い等を行う 入居者は立替分等を保証会社へ支払う必要がある 保証範囲、保証料、更新料、求償条件を確認

高齢者住宅財団の家賃債務保証制度でも、緊急連絡先について「保証人ではありません」と明記されています。ただし、名称だけで判断せず、実際に署名する書類と責任範囲を確認してください。

対策1|申込み前に緊急連絡先の条件を確認する

物件を決めてから候補者を探し始めると、申込期限や審査日数に追われます。内見予約または物件紹介の段階で、不動産会社へ次の5点を確認してください。

  • 緊急連絡先は必須か
  • 親族以外の友人・知人でもよいか
  • 同居人、勤務先関係者、支援者でもよいか
  • 居住支援法人などの法人を登録できるか
  • 緊急連絡先への電話確認があるか

仲介担当者がその場で答えられない場合は、貸主・管理会社・保証会社へ確認してもらいます。「たぶん大丈夫」で申込書を提出せず、認められる候補の範囲を先に確定させるのがポイントです。

不動産会社へそのまま伝えられる確認文
高齢の親の部屋を探していますが、別居している親族の緊急連絡先を用意することが難しい状況です。親族以外の友人・知人、ケアマネジャーなどの支援者、または居住支援法人を緊急連絡先として相談できますか。申込み前に、貸主と保証会社の条件、電話確認の有無も確認していただけますでしょうか。

対策2|親族以外も含めて候補を整理する

緊急連絡先は親族が望ましいとする申込先もありますが、親族以外を一律に認めないとは限りません。本人と継続的な関係があり、連絡を受けられる成人であれば、相談できる場合があります。

候補 相談時のポイント 注意点
別居の子ども・兄弟姉妹・親族 遠方でも連絡可能かを確認 高齢、疎遠、電話対応が難しい場合は事前に伝える
長年の友人・知人 関係性と交流期間を説明する 親族限定の申込先では認められないことがある
勤務先の上司・同僚 個人として依頼できるか相談する 会社の代表電話を無断で記載しない
ケアマネジャー・ケースワーカー等 所属先の方針と本人の同意を確認する 支援者個人が必ず引き受けられるわけではない
居住支援法人等 対象地域、料金、支援範囲を確認する 緊急連絡先、見守り、身元保証、死後事務は別サービスの場合がある

候補者には、登録前に必ず説明して同意を得ます。保証会社や管理会社から確認電話が入る可能性、どのような場合に連絡が来るのか、家賃の連帯保証人として登録するわけではないことを伝えてください。

対策3|ケースワーカーやケアマネジャーへ相談する

生活保護を受給している、介護サービスを利用している、地域包括支援センターへ相談している場合は、担当者へ早めに事情を伝えます。

ただし、「ケースワーカーやケアマネジャーなら必ず緊急連絡先になれる」という意味ではありません。自治体・所属法人の方針、担当業務、申込先の条件によって対応は異なります。担当者本人を無断で記載せず、次のどこまで協力可能かを確認します。

  • 緊急連絡先として登録できるか
  • 所属機関の代表連絡先を使用できるか
  • 別の居住支援窓口を紹介できるか
  • 不動産会社や保証会社からの確認に対応できるか
  • 入居後の見守り・生活支援につなげられるか

高齢者住宅財団の家賃債務保証制度では、18歳以上の友人・知人、ケースワーカー、ケアマネジャー、一定の信頼性が確認できる居住支援法人等を緊急連絡先として認めています。ただし、これは同財団の制度上の取扱いです。すべての民間保証会社へ一律に適用されるルールではありません。

対策4|居住支援法人と認定保証業者を確認する

親族や友人へ依頼できない場合は、物件所在地を対応地域とする居住支援法人へ相談します。居住支援法人は、都道府県の指定を受け、住宅確保要配慮者の住まい探しや入居後支援などを行う法人です。

支援内容は法人ごとに異なります。物件紹介だけを行う法人もあれば、保証会社との調整、見守り、生活相談、緊急連絡先に関する相談まで扱う法人もあります。「居住支援法人だから必ず緊急連絡先になってくれる」とは限らないため、電話や相談フォームで支援範囲を確認してください。

2026年に確認したい認定家賃債務保証業者制度

国土交通省は、住宅確保要配慮者が利用しやすい家賃債務保証業者として、一定の要件を満たす事業者を認定する制度を設けています。制度説明では、居住サポート住宅に入居する住宅確保要配慮者の保証を原則として引き受けることや、緊急連絡先を親族などの個人に限定しないことなどが認定基準として示されています。

認定制度があるからといって、一般の賃貸住宅すべてで無条件に保証されるわけではありません。対象住宅、対象世帯、保証商品、家賃負担、申込書類などの条件を確認してください。

不動産会社には「高齢者の受入実績がある物件」「居住サポート住宅やセーフティネット住宅」「親族以外の緊急連絡先を相談できる保証商品」の順で確認してもらうと、候補を絞りやすくなります。

対策5|同じ条件で申込みを繰り返さず、物件や保証会社を切り替える

一つの保証会社で親族の緊急連絡先を求められたからといって、すべての保証会社が同じ条件とは限りません。貸主の判断、管理会社の運用、保証商品の条件が異なるためです。

申込みが止まったときは、否決理由を無理に聞き出すより、不動産会社へ次の順番で確認してください。

  1. 申込みは保証会社へ送られたか
    貸主・管理会社の段階で止まっていないかを確認します。
  2. 不足しているのは緊急連絡先だけか
    収入資料、本人確認、電話対応など、別の未確認事項がないかを確認します。
  3. 親族以外の候補へ変更できるか
    友人・支援者・法人など、認められる範囲を確認します。
  4. 別の保証商品や保証会社で再検討できるか
    事実を変えず、条件の異なる選択肢を提案してもらいます。
  5. 高齢者の受入実績がある別物件へ切り替えるか
    緊急連絡先・見守り・保証を組み合わせられる物件を探します。

保証会社の審査が止まりやすい申告・対応

私が保証会社の現場で見てきた中では、緊急連絡先の属性だけでなく、確認が取れないことや申込内容の不一致が審査を遅らせる原因になります。

  • 本人の同意を得ずに親族・友人の電話番号を書く
  • 緊急連絡先へ電話が入る可能性を伝えていない
  • 続柄や関係性を事実と異なる内容で記入する
  • 使われていない電話番号や勤務先の代表番号を無断で書く
  • 同居人しか候補がいないのに、別居しているように申告する
  • 条件を見直さず、複数の申込みを短期間に繰り返す

保証会社から電話が入る場合は、緊急連絡先本人が「誰の緊急連絡先なのか」「本人との関係」「依頼を了承しているか」を落ち着いて答えられるよう、あらかじめ説明しておきます。

有料の緊急連絡先・身元保証サービスを使う場合の注意点

民間の緊急連絡先代行、身元保証、生活支援、死後事務などのサービスを検討する場合は、広告の「賃貸審査に必ず通る」「どの保証会社でも使える」といった表現だけで判断しないでください。

国民生活センターは、高齢者サポートサービスについて、サービス内容や料金を理解しないまま契約した、約束されたサービスが提供されない、解約時の返金をめぐってトラブルになる、といった相談事例を公表しています。

  • 申込先の貸主・管理会社・保証会社がそのサービスを認めるか
  • 緊急連絡先だけか、身元保証・見守り・死後事務も含むのか
  • 初期費用、月額費用、預託金、追加料金の総額
  • 契約期間、自動更新、途中解約、返金条件
  • 本人と連絡が取れないときの対応時間と対応範囲
  • 事業者が終了・倒産した場合の預託金や個人情報の扱い

契約内容を本人だけで判断しにくい場合は、家族、地域包括支援センター、自治体窓口などと一緒に確認してください。契約トラブルは消費者ホットライン「188」へ相談できます。

高齢の親の申込み前チェックリスト

確認項目 準備する内容
本人情報 氏名、生年月日、現住所、連絡可能な電話番号
家賃の支払原資 年金通知書、預貯金、給与、家族援助などの確認資料
本人への電話 連絡可能な時間、聞こえにくさ、家族同席の必要性を事前共有
緊急連絡先候補 氏名、住所、電話番号、本人との関係、事前同意
支援者 ケアマネジャー、ケースワーカー、地域包括支援センター等の相談状況
入居後の支援 見守り、緊急通報、通院・介護、家族の訪問頻度
万一の対応 入院・死亡時の連絡、賃貸解約、家財・残置物の対応者

緊急連絡先だけを用意しても、家賃の支払能力、本人確認、入居後の見守りなどに不安が残れば、貸主判断で止まることがあります。親の状況を隠すのではなく、「誰が何を支援できるか」を整理して提示することが重要です。

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よくある質問

緊急連絡先が一人もいなくても賃貸契約できますか?
物件、貸主、管理会社、保証会社の条件によります。緊急連絡先が必須の申込先では、候補が決まるまで審査が進まないことがあります。親族以外の友人・支援者・居住支援法人を相談できるか確認し、難しければ別の保証商品や高齢者の受入実績がある物件を探します。
友人や知人を緊急連絡先にできますか?
親族以外を認める申込先であれば可能な場合があります。本人との関係、連絡可能性、事前同意を確認されることがあります。申込書へ記載する前に、不動産会社から貸主・保証会社へ確認してもらってください。
ケースワーカーやケアマネジャーを登録できますか?
制度や申込先によっては相談できますが、担当者や所属機関が必ず引き受けられるわけではありません。本人の同意、所属先の方針、保証会社の条件を確認し、難しい場合は居住支援法人など別の相談先を紹介してもらいます。
緊急連絡先は滞納家賃を支払う必要がありますか?
緊急連絡先として記載されただけで、通常は連帯保証人のような家賃保証の責任を負うものではありません。ただし、別途連帯保証人契約などへ署名した場合は責任が異なります。署名する書類、極度額、保証範囲を確認してください。
緊急連絡先が高齢でも認められますか?
年齢だけで一律に決まるわけではありませんが、本人より高齢、連絡が取りにくい、緊急時の対応が難しいと判断されると、別の候補を求められる場合があります。若い親族や支援者がいない事情を事前に説明し、代替案を確認します。
有料の緊急連絡先代行サービスなら審査に通りますか?
利用しただけで審査通過が保証されるものではありません。契約前に、そのサービスを貸主・管理会社・保証会社が認めるか確認してください。料金総額、支援範囲、解約・返金条件、預託金の管理も確認が必要です。

まとめ|緊急連絡先を「探す前」に認められる範囲を確認する

高齢の親に緊急連絡先がいない場合、最初に行うことは、無理に名前を探して申込書を埋めることではありません。

不動産会社を通じて、親族以外、支援者、法人のどこまで認められるかを先に確認してください。条件が合わなければ、同じ申込みを繰り返さず、別の保証商品、居住支援法人、高齢者の受入実績がある物件へ切り替えます。

申込内容を正確にそろえ、本人と緊急連絡先候補へ電話の可能性を共有し、入居後の支援体制まで説明できれば、審査の停滞を減らせます。親の住まい探しは、年齢だけで諦めず「何が不足しているか」を一つずつ整理して進めてください。

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