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家賃保証会社の利用で大家さんが損をしている3つの理由

悩む人
悩む人
家賃保証会社を利用している大家さんは損をしている方が多くいる!

 

これは、家賃保証会社に14年従事し、1000社以上の不動産会社さんや大家さんと接してきた私の考えです。

 

本記事内容

  • 家賃保証会社の保証内容を理解していないと知らないうちに損をする
  • 自主管理大家さんも家賃保証会社を直接利用すべき
  • 退去精算費用まで有効活用

 

家賃保証会社を利用するのは不動産会社さんが大半です。

 

自主管理大家さんへ「何故?直接、家賃保証会社を利用しないのか?」を問うと

 

理由

・面倒くさい

・直接利用のイメージが湧かない

・不動産会社さんに嫌われる

 

こんな意見を耳にします。

 

家賃サポートエキスパート
家賃サポートエキスパート
しかし、「その考えで実は大家さんがダイレクトに損をしていることがありますよ!」と断言しちゃいます(笑

 

今回は家賃保証会社利用での大家さんが、実は損をしているポイントをわかりやすく3つにまとめました。

 

是非、ご参考にしてみてください!

 

家賃保証会社利用で大家さんが損をしている3つのポイント!

 

家賃保証会社利用を不動産会社さんへ任せっきりであると、大家さんは中々、損を被っていることに気づきません。

 

イメージしてみてください。

  • 面倒な事案を早く終わらせたい不動産会社さん
  • できれば余分な費用は出したくない家賃保証会社

 

この両者で万が一、家賃滞納が発生し打ち合わせが行われた場合は、大家さんにとって「何が起こるか?」容易に想像がつきませんでしょうか?

 

ポイント①:その「保証終了」早すぎない?

 

家賃滞納から始まり、入居者となかなか連絡が取れず、お部屋にも戻ってきている形跡がない場合。

 

家賃保証会社は早期に契約解除をして、家賃の立替を止めたいと思います。さらに明け渡し訴訟もせずに「長期化を防ごう」の考えに至ります。

 

こうなると、面倒なことは避けたい不動産会社さんと家賃保証会社の考えは一致し、賃貸人である大家さんへ早期に契約解除を促し、保証も終了させてしまう事案が多くあります。

 

東京地裁平成24年9月7日判決

家賃保証会社が賃貸物件の鍵を付け替えるなどして実力で賃借人の占有を排除して賃貸物件内の動産を撤去処分した行為を違法とするとともに会社代表者の個人責任を認めました。そして、財産的損害30万円、慰謝料20万円、弁護士費用5万円、計55万円の損害賠償を命じました。

注意

退去を求める行為が強行になりがちで、後日、違法な「追出し」行為と認定されることがあることも上記裁判例のとおりです。場合によっては、その争いに家主も巻き込まれかねません。

 

大家さんがみずから家賃保証会社と交渉するべき!

 

このような状況に置かれた場合は、大家さんがみずから家賃保証会社と交渉するべきです。

 

実はこの方が不動産会社さんも喜ばれます。お部屋の仲介をされただけの不動産会社さんなら間に入るだけで手間だと思われていますからね。

 

家賃保証会社も大家さんとの直接交渉を拒むことはありませんのでご安心ください。大家さんも「不動産会社に任せているからそっちでやって!」の考えは捨てた方が身のためですよ!

 

ポイント②:家賃保証会社の保証内容を理解して有効活用してます?

 

大家さんが自分の物件で利用されている家賃保証会社の保証内容をどれだけ理解しているか?と問われた場合は、家賃は保証してくれることは皆さん理解しているものの、その他を理解されている方はほぼ皆無です。

 

家賃保証会社のその他とは

 

  • 原状回復費用
  • 残置物撤去費用
  • 明け渡し訴訟費用
  • 早期解約違約金
  • 解約予告通知義務違反による違約金
  • 水道、ガス、電気の変動費
  • 更新料
  • ハウスクリーニング費用
  • 鍵交換費用

 

上記の項目を保証する家賃保証会社は多々あります。

 

しかし、「どの範囲・上限まで」になってくると家賃保証会社によって話しは違ってきます。

 

そして、不動産会社さんもここを理解されているか?となると残念ながら多くは理解されていません。

 

大家さんが家賃保証会社の保証内容をしっかり理解し、直接立替請求できる状況を作っておく!

 

「せっかく、家賃保証会社が保証できたのに…。」

 

こんな事例はいくつも経験してきました。掘り返せば不動産会社さんも大家さんも保証内容が理解できてなかったからこその請求漏れです。

 

保証内容をしっかり理解しておき、適宜に家賃保証会社へ立替請求を起こしていれば何十万も大家さんが負担しなくて良かったと言うことです。ちなみに後で気づいて慌てて立替請求を起こしても、家賃保証会社にも免責と言うものがあるので、期間を過ぎての請求はアウト!になります。

 

こうならない為にも、家賃保証会社の担当者と大家さんが直接連絡を取れる導線を作っておくべきです。これであれば、随時「これは保証できる・できない」をタイムリーに把握できますので請求漏れが防げます。

 

是非、積極的に大家さんみずから立ち上がりましょう!

 

ポイント③:自分の物件に合った家賃保証会社選びできてます?

 

「家賃保証会社は不動産会社が利用するもの!利用する保証会社はすべて不動産会社に任せている!!」

 

大家さんとお話ししていると、こんな声が大半です。

 

しかし、この考えが大家さんが損をしている原因にもなっているんです。

 

不動産会社さんが利用したい家賃保証会社

 

自主管理大家さんの多くは、リーシングを各仲介業者さんへ協力してもらってます。そこで、家賃保証会社利用も仲介業者さんが提携している保証会社を利用するのが一般的です。

 

しかし、不動産会社さんの家賃保証会社選びのポイントを把握しておかなければなりません。

 

不動産会社さんが好む家賃保証会社は?

  1. 審査が通りやすい
  2. 保証料が安い
  3. 審査が早い
  4. 手数料が高い

 

この4つです。

 

しかし、賃貸経営をしている大家さんからすれば

  1. 保証内容が充実している
  2. しっかりとした審査基準がある
  3. 保証会社の財務面の心配がない(倒産リスク)
  4. コンプライアンス遵守

 

上記のような項目も求めるのではないでしょうか?

 

これだけ、両者での考えに開きがあることを大家さんも理解しておかないといけません。

 

入居者の質を守れなくて最後にバツをみるのは大家さん!

 

「家賃保証会社の審査が通ったので大丈夫です!」不動産会社さんからこのような報告を受けて賃貸借契約を結ばれているケースは多くあります。

 

こうなると、上記でもお話ししたように審査がゆるい家賃保証会社ばかりに偏り、入居者の均一化を図りにくくなるデメリットが大家さんにはあります。

 

気づいたら、ご自身の物件内で「入居者同士のトラブル」、「家賃滞納者の続出」なんてことも考えられなくはありません。

 

さらには、「家賃保証会社の保証内容も蓋を開いたら薄っぺらい内容だった!」なんてなったら最悪です。

 

家賃保証会社を利用する際には大家さんもしっかりと

  • どの家賃保証会社を利用するのか?
  • 保証内容は?
  • 会社の規模感は?

最低でもこの3つを不動産会社さんへ聞いた上で利用承諾をするようにしましょう。

 

ポイントを押さえてお得に家賃保証会社を利用する!

 

家賃保証会社は大家さんみずから利用するべきと推進します。

 

一見、大家さんにとってもメリットだらけに見える家賃保証会社!しかし、裏側には大家さんみずから利用しないが為のリスクが存在しているこを認識しておいてください!

 

決して、「手間になる・面倒だ!」と思わずにせっかくなら家賃保証会社を有効活用してくださいね。

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